お花畑から来ました。

バンギャルの燃えカス

バンギャルが突如うたプリにハマって90回映画見に行った話(後編)

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前回(https://nanamelo.hatenablog.com/entry/2020/01/12/222701)からだいぶ間が空いてしまいましたが、ようやく書きますね。
私がうたプリにハマった経緯は前回書いたので、今回はそのうたプリの映画にまつわる私の狂気の記録についてです。



この映画が公開される頃、私は疲れていました。ライブへ行くことに。

正確に言うと、


開場時間に余裕を持って到着し、ロッカーを探し、寒いのに上着を預け入場まで外に並び、中に入ってから40分ぐらい暇を持て余し、割り込み厨を追い払いながらベスポジを最後まで死守し、好きなメンバーに「今日も来てるよ♡♡」アピールをし、終電までに急いで荷物を回収し汗だくのTシャツを着替えて汗を拭き化粧を直し電車に飛び乗り、日付が変わってから帰宅し、ほぼ寝る時間もなく翌日仕事に行くこと

に疲れていた……


そのせいで大好きだったバンドのライブへも行けなくなり、在宅で楽しめる2次元に傾倒し始めたものの、やはり根はバンギャルなので 「現場」がないと、好きな対象に会いに行けないとつまらないと感じて毎日退屈していました。


そんな中での待望の唯一の「現場」である「劇場版うたの☆プリンスさまっ♪マジLOVEキングダム」の上映・舞台挨拶があったのが、2019年6月15日。当初は、映画初見のこの1日だけで現場は終わる、そう思っていました。


が、その後、現在まで約90回見に行きました。


「なんでそんな回数見に行ってんの?」の前に、「そんな長期間上映してんの?」って話なんですけど、してるんですよ。(今はコロナのせいで休止中ですが…クソ…)しかもその映画館の一番良いシアターで、毎日。
それだけずっと見に行ってる人が私以外にもわんさかいる映画なんですよ、マジLOVEキングダムって。




うたの☆プリンスさまっ♪」は、本来アイドルである登場人物達がなんやかんやで成長して行くアニメ作品なんですけど、この映画に関しては全編がライブシーンのみで構成されてるので、ストーリーもののアニメじゃなくて「ライブ」なんですよ。

皆さん、同じライブDVD何回も見るじゃないですか、セトリもMCもわかってても。それと同じです。で、もう円盤も発売されてるけど、家とは比べ物にならない上映環境で見られるし、劇場(会場)に見に行くことで「ライブに来た感」を味わえるので、わざわざ映画館まで足を運んで見に行ってるんです。


それでもただ上映してるだけならそんなに回数行ってなかったと思うんですけど、2次元コンテンツにおける「現場」を求めていた私にとって、まさにこれがその場だったんです。


この作品は通常の上映の他にいわゆる「応援上映」という、好きなメンバーの名前を呼んだり、コール&レスポンスしたり、ペンライト振ったりしながら見るライブ形式の上映(そっちがメイン)があって、私はほとんどそっちに行っています。
バンギャルだから、振付とかやりたいんですよねどうしても!バンギャルだから!!

生身のメンバーは目の前に現れなくても、毎回セトリもMCも同じだとしても、同じ作品のファンの人達と会場(劇場)で一緒に盛り上がって見ることができる応援上映が、私にとって2次元に求めていた「現場」になったんです。

うたプリ公式のホスピタリティは素晴らしいので、ちゃんとこの作品を本物のライブとしてファンに提供してくれていて、開演アナウンスもアンコールもあるし、今までストーリーの中ではあまり見られなかった登場人物達のステージでの姿、アイドルとしての実力、メンバーそれぞれのダンスの癖やファンサの個性、楽曲の舞台演出等が見られることによって、「うたの☆プリンスさまっ♪」という作品を構成する核である「コイツらはすごいアイドルだ」っていう部分に説得力を持たせてくれたんですよね
。(これまでのアニメとゲームでは、楽曲の良さはあったものの彼らのステージングについてはほぼ描かれていなかった)


演じている声優さん達が出て来て歌うのではなく、キャラ自体がモーションキャプチャーのリアルなダンスでライブをしてくれて、MCでの発言やファンサの仕方にもキャラごとの性格がちゃんと反映されて。
これまでのコンテンツでは見られなかった彼らの本職としての姿に、初めて「客席のファン」として触れることができた作品でした。


元々、座る座席の位置によって音の聞こえ方が違うという凝った作りになっていた上に、映画館もこの作品をちゃんと「ライブ映画」として捉えてくれた所が多くあって、その劇場の中で一番音響の良いシアターで上映してくれたり、爆音映画祭という音響に特化した映画のイベントでもライブ映画として上映されたりしたので、「この劇場のこの座席で見ると臨場感がすごい!!」とか、「この映画館の最新の音響設備で見たい!」とか色々試すのも楽しくて、色んな劇場に足を運んでツアーに行ってるような気分でした。(関東在住だけど、東北や関西に遠征もした…w)



そしてここがリアルのライブに疲れていた私がそんなにたくさん行けた理由なんですけど、

「ライブとは言っても映画なので、直前に席に着いて飲み物飲みながらゆっくり座って見られる」

んですよね、当たり前ですけど。

うたプリをはじめ、こういう音楽メインのアニメやソシャゲのスタンディングライブ、イベントは他にもあるけど、マジLOVEキングダムは「ライブだけど映画」なので、好きな日に何回でも見られるし、好きな座席を指定できるし、座って自由に見られるんですよ…

映画館ってたいてい便利な場所にあるし、今日はゆっくり見たいな、って日でも前の方で見ててもメンバーにヘドバンもモッシュも指さされて強制されないし、汗かいたり筋肉痛になったりしないし、荷物預けなくていいし、終わったらすぐ帰れるし。

これ、30過ぎて体力衰えて来た人間には、大事なポイントだったんですよ。好きな物を、同じファンの人達と一緒に楽しめる現場だけど、楽に通える。現場は欲しいけど疲れたくない、私の現状にピッタリだったんです。


あと、2次元でもまあマウントの取り合いとかはあるにはあるけど、生身のメンバーが対象なのとは全然度合いとか種類が違いますからね。
認知もメンバーからの反応も無いから凹んだり悩んだりすることもないし、運営の金が続く限りは方向性の違いとかで解散もしないし、痛いファンに手出してるのバレて幻滅もしないし、ク○リやって逮捕もされないし!!!!2次元はそこが保証されている!!!!!



って感じで、好きになったキャラの初めての「現場」が拝めるのと、各劇場での上映環境を楽しんでるうちに気付いたら90回行ってました。という話。

ここまで力説してもそんなに見に行く人の気が知れないという人の方が多いとは思いますが、私のこの回数よりも多く見に行ってる人はザラにいるので、とにかくそこまですごい作品なんだ、ということは伝わって欲しい。



うたプリ制作の総監督的な立場である上松範康氏も「アニメ界でもっと他にもこういうライブ形式の映画が出来て欲しい」ということを仰っていたし、他作品でもあんな風にステージで輝く好きなキャラ達を見てみたいので、声優ライブだけじゃなくてこれからは「マジLOVEキングダム形式」も主流になったらいいな~と思います。